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みかんのでべそ
秋が深まってきて、紅葉を楽しみに出かける季節ですね水稲では刈取り後の一休みも束の間、次作に向けての残渣処理・土づくりに勤しんでおられるのではないでしょうか暦の上では、二十四節気の「寒露」、七十二候の第51候「蟋蟀(キリギリス)戸にあり」です。そして明日(10/24)から霜降となり、冬に向けて準備が整いつつある感じでしょうか
さて、先日ミカン畑に作業しに行きましたそこで見つけたミカン(宮川早生)の実が変なんです
ミカンのヘソ(ヘタ部分)が出ていますこれよりももっとデベソなミカンもあり、ミカンではなくデコポンじゃないかと疑うくらい立派なデベソでした。
ミカン栽培者に聞いてみると、「生りが悪いとこう(デベソに)なる」とおっしゃっていました。果樹で「生りが悪い」のは樹勢が強いということ。栄養生長と生殖生長のバランスがとれていなくて、栄養生長に傾いているのです。こんなときこそ、リン酸を効かせて生殖生長寄りにして、バランスを取るようにするべきでした
この実を食べてみると、ミカンの味はあるのですが水っぽく、糖度も9.9と低めでした逆に生殖生長に傾いて、とても多く着果した実は、小玉ですが酸味がしっかりとあり、糖度は11前後でした(お恥ずかしい数値ですが)。これらのバランスを取りやすいのがMリン農法です
効きやすいチッ素は常時吸いやすいようにして樹勢を高レベルで保ち、樹勢が強くなりすぎたときや、生育のポイントとなるタイミングにリン酸で抑える手法です。効くリン酸があるからこそ可能となるMリン農法、その真価をみなさんにお見せできるようにしたいと思っています
植物は手をかけた分だけ、しっかりと反応を返してくれます。その様子を見ながらいいミカンができるようにケアしていきます(3年計画で)