株式会社ミズホは、作物を健全に育て、美味しくて安全な農産物を作るための肥料と資材を取り扱っている会社です。
他社にはない「効くリン酸」を用いた「Mリン農法」による栽培を推進しています。
このブログでは農業技術やMリン栽培の様子、Mリン農産物、会社のアレコレ…など、最新情報を更新しています。
ミズホ会員様にはおなじみである隔月発行の「機関誌・THEミズホ」では伝えきれない情報を時差なく提供していきます。
更新日は毎週 月・水・金曜日です。
(会社がお休みの場合はブログもお休みします)
生産者、農業関係者の方のみならず、農業に興味がある方、
家庭菜園を行っている方のご来訪も心よりお待ちしています!
羽ばたくスイートコーン
出荷待ちの立派なスイートコーン
その出荷先は、香港
宮崎県の生産者さんは、輸出入を代行する企業に卸しています。
最初にサンプルとして送ったスイートコーンは、細くてNGだったため、太くて立派なスイートコーンにするためにМリンPKを施肥して、見事、海外へ出発する運びになりました
ちなみにMリン スイートコーンの特長は、茎丈が短く、太いこと
つまり、スイートコーンに栄養分がぎゅーっと詰まっている証拠。
他の畑と見比べると一目瞭然。Мリンスイートコーンは、15センチぐらい背が低いのです。
施肥管理は、本葉6~8枚の頃と雄穂出穂期にМリンPKと硫安を20㎏ずつ追肥。
夏野菜の定番だからこそ、他の生産者と『見た目』と『味』で差をつけたいものです
※ 5月18日(水)ブログ記事について
いつも弊社ブログをご覧頂き有難うございます。
過日5月18日のブログ記事について、Mリン農法・Mリン稲作をご理解・実践されている方から、ご指摘ご質問を頂戴しました。
「 田植え後の水管理について 」
南北に広い日本、全国統一された栽培管理はありません。寒冷地・暖地によって、土質環境によって、考え方・打つ手は様々です。
しかし、「Mリン農法の稲作」の「基本的な管理」は、「変わらない考え方」があります。
前述の記事で一部、「Mリン稲作」と「慣行稲作」の違いについて、誤解を招く表現がありました。
本日は、もう一度「Mリン稲作」における「田植え期の水管理」についてお話します。
➡ 「植干し法」です。
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「Mリン稲作」では「田植え時のポイント」は、
①浅植え ②疎植 ③細植え ④補植無し をお伝えしています。
すると、「深く植えないと ”浮き苗” になって”欠株”ができてしまうじゃないか!」とご指摘を受けます。
では、どうして「浮き苗=欠株」になるのか?
【原因】➡ よほどの箱苗不良が無い限り、田植機の性能も良いので欠株はないですが、田植え後、風が吹いて波が立つと、その波の力で浮き苗になり、抜けてしまい欠株になります。
原因が解れば、「対策」を立てられます。
Mリン稲作では「植干し法」を浮き苗対策➡美味しい米作りをするために、提唱しています。
【植干し法】
<目的>➡強い根を出し、開帳型で太い分けつを作る。
(1)代かき後、水が澄んで来たら(土が落ち着いて来たら) 、浅植えで田植えをします。その後、落水します。
(2)田植え後、スグの入水はしません。3~5日程度、入水は控えます(植干し状態)。
※ 根を出し活着します(天候が良ければ3~4日で活着します)
(4)根が活着したら、入水します。(冠水➡除草対策)
●「浅植え+植干し法」のメリット
①浮き苗が無くなる
②活着良好
③開帳型の分ケツ➡受光体勢良好➡茎質が太く・硬くなる
ちなみに…
○「深植え法」のデメリット
①土中地温は上層部よりも低い(3℃程度)
②土の圧力に押され分ケツがとれない
③深植え苗は節位が上に伸び弱くなる
です。
これから田植えの地域もあると思います。是非ご参考になさって下さい。
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これからも弊ブログでは、「Mリン農法」として、「農」に纏わる皆様への「お役立ち」にこだわり、様々な情報を発信してまいります。
記述内容にご不明な点がありましたら、何なりとミズホ本部へご質問ください。
電話 052-763-4171
FAX 052-761-3771
メール bio@mizuho.to
持ってて良かった活性剤
ここ名古屋では、例年は6月上旬に梅雨入りします。気温の上昇に伴って湿度も上がってきたように感じますしかし沖縄の梅雨入りが1週間ほど遅れましたので、名古屋も1週間遅れるかもしれません。
また、今年は台風の発生が遅れていますが、エルニーニョ現象と関係があるようですエルニーニョが発生しているときは台風が多く、その終息とともに台風発生数が減少する傾向があります。気象庁の予報では、この春から初夏でエルニーニョが終息するとされています。今年は台風の発生が遅れ、台風の数も少な目になると頭の片隅に置いておくのも良いかと思います
さて、着果過多のミカン園の様子を見に行った時のことですミカンの方はすくすくと生育ステージが進み、開花を終えて実が生り始めていました。
ただ、相変わらず着果は多いため、整理落果の様子を確認しながら、6月に入ったところで摘果をしていこうと考えています
さて、ここでもう一枚写真を。
葉っぱの上に小さな白い蛾みたいなのがいますね…生理落果するかどうか、枝を軽く揺さぶっていたら、結構な数の白い虫が舞っていました
これは「ミカンコナジラミ」。写真の姿は成虫で、幼虫も成虫も吸汁するので樹勢を弱らせます。また、幼虫の排泄物がすす病を誘発します。以前紹介したカイガラムシも、このコナジラミもすす病を誘発する原因であるため、対応が必要になります。
そこで今回のタイトル「持ってて良かった活性剤」『リーフアップバリア』の登場ですコナジラミのいる現状を見かけ、濃いめの300倍をすぐに葉面散布でたっぷりとかけました同時に樹勢強化のリーフA液材や光合成促進し固く丈夫にするPフォスタも混合しました今後も小まめに様子を伺い、樹勢低下の予防を取りたいと思います
似ている植物にご用心
先日名古屋市の市民講座に参加してきました内容は「薬用植物」についてということで、名古屋市立大学の薬学部にお邪魔してきました久しぶりの大学の雰囲気にわくわく
「生薬(しょうやく)」とは天然由来の医薬品のことをいいますが、「生薬」=「漢方薬」ではなく漢方薬が生薬を原料としているのでそう感じてしまうだけで、西洋医学においても生薬は使用するとのことでした
名古屋市立大学の薬用植物園で見学できる植物は400種類もありますが、その中でも間違えやすく気を付けたい植物はこちらです
ギョウジャニンニクとイヌサフラン、ドイツスズランです。この中ではギョウジャニンニクのみが食用できますが、イヌサフランもドイツスズランも最悪死に至ってしまう危険な植物です。写真だと少しわかりにくいですが、もう少し幼い頃はとてもよく似ているそうです
実際5月の頭に岐阜県の産直で、ギョウジャニンニクとイヌサフランを間違えて売ってしまい、購入者の方が食中毒を起こすという事故が起こってしまっています
ギョウジャニンニクとイヌサフランの違いは香りと葉の巻き方とのことでしたが、素人には見分けがつかないくらいです食中毒を起こさないように、栽培をする場合には似ている植物は隣に植えないように気を付けましょう
田植え前の愛情いっぽんと、田植え後の水管理。
田植えの季節。
もう連休前後に終わった方、今週末やこれからだという方、各地域、様々だと思います。
今年も「美味しいお米を多収穫!」の、Mリン農法・ミズホが、全力で、「より良いものを目指す皆様」をサポートさせて頂きます。
この時期、一番気になるのが「活着」。
田植え後何日か経った後に苗を引っ張ると抵抗を感じ始めます。新しい根っこが張り始めた頃、苗の種類によっても活着する為の最低温度も異なりますが、一般的には暖かい方が「活着良好」です。
ちなみに「Mリン稲作」では、「田植え時のポイント」として…
①浅植え ②疎植 ③細植え ④補植無し をお伝えしています。
植え付け位置が深くなればなるほど、「活着」は悪くなります。
苗が「埋没」してしまい「呼吸」しにくくなる事や、深い所は太陽光が届きにくく、低温になるからです。
理想は2~3cm程度ですが、田植機の作業制度や、圃場条件に合った深さを覚えておくと良いでしょう。
また、「健苗植え」が理想的ですが、今年のような高温基調では「育苗の失敗」で「徒長苗」にりがち。
購入苗の状態如何や、スケジュールの都合で「老化苗」になってしまうと、「植え傷み」「活着劣」を招きます。
是非、最後まで油断せず「苗上手Aアクセル・Bブレーキ」を使用して、「お引越し」の前に栄養補給・ストレス軽減➡「活着促進」になるように、「ひと手間の愛情」をかけてください。
そしてもう一つ、田植え後の水管理について、お話します。
田植え後速やかに入水します。
直後は地域によっては「夜間の寒さ」から身を守るため、「深水(5センチ程度)」は、幼い稲にとっては「布団」がわり。活着までの数日は、「身を守る」ためには必要な場合もあります。
しかし、基本的な田植え後の日中の水管理は、「浅水管理」が望ましいです。昼間の太陽光による水温の上昇に努めます。
しばらくすると気温の上昇により地温も上がり、「ワキ」「表層剥離」が出る圃場もあるでしょう。土中で発生したガス(硫化水素・メタンガス)は、根っこの生育阻害にもつながります。
そういう時は、夜に落水「夜干し」をしてガス抜きをするのも一つです。そして早朝に入水し、酸素いっぱいのフレッシュな水を吸わせてあげましょう。どうしても止まらないワキには「サンレッドの流し込み」も一つです。
土の中の様子は見えません。
手を入れて水温・地温の確認や、水面・下葉の様子の確認、新鮮な酸素豊富な水の入水に、適度な水温の管理。
田植え後30日間の水管理、この手間こそが、美味しいお米作りには欠かせませんね。