なぜ、米ヌカを使うのですか?
Mリンカリンの有効菌が繁殖する時の栄養源になるので必ず配合してください。施肥時に米ヌカが多く飛散して作業性が悪くなるので、2~3kgぐらいに減らしたいという方は、発酵期間を通常の1.5~2倍にしてください。
古い米ヌカや脱脂米ヌカを使用する場合も、発酵期間を長めにするか米ヌカを多めに配合してください。
過リン酸石灰の代わりに、重過リン酸石灰は使えないのですか?
Mリンカリン1袋(2kg)のリン酸処理能力は、水溶性リン酸成分量が12~15kg(過リン酸石灰100kg相当)までとなっていますが、重過リン酸石灰の水溶性リン酸成分量は過リン酸石灰の2倍以上となっているので、重過リン酸石灰100kgを発酵させる場合、Mリンカリンは最低2袋以上必要になります。 米ヌカや塩化カリも多めに配合しなければなりません。
- 植物に必要な栄養素を知りたいのですが?
-
◇肥料バランス◇
●健康に育てる
われわれ人間も日々の食生活において、バランスよく栄養分を摂取することが、健康増進につながる。健康な人は、よく働き、病気知らずであることは十分理解できることだ。
植物も同様である。農業生産において、収量や品質を向上させようとするならば、いかに健康に育てるかが重要となる。健康であれば、結果として病気にかからず、薬剤の利用を減らすこととなり、相対的なコストの削減につながり収量も多くなる。
健康に育てるには、(1)生育環境を整えること。(2)バランスのとれた栄養補給をすることがポイントとなる。●植物の必要栄養素
人間の三大栄養素は、エネルギーや成長のための基本栄養分として炭水化物・タンパク質・脂肪が必要である。繊維質・カルシウムやビタミン類などが、身体の調子を整えるものとして、次に重要となっている。一方、植物においては、チッソ・リン酸・カリが三大栄養素として重要であり、その次にカルシウム(石灰)・マグネシウム(苦土)・そして鉄分やマンガン・ホウ素などの微量要素が必要になる。右の表にあるようにタンパク質とチッソは、それぞれ体づくりのための栄養分であるが、活動エネルギーとなる炭水化物は、人間は摂取するが、植物の場合は、自分自身で作り出すのである。要するに植物も人間も必要とする栄養分は共通しているのである。
しかし、人間は自主的に栄養バランスを考えて摂取するのに比べて、植物は土壌環境や天候によってバランスを崩してしまう。最近では、稲作に元肥一発型の肥料が普及しつつあるが、毎年安定した結果を出しているとは限らない。Mリン農法は、天候に左右されない農法である。それは、日々変化する天候に対して対処できるからである。農業は天候しだいといわれる現状を打破するためにも、対処方法を習得していただきたい。役割 必要栄養素 働くエネルギーとなるもの 炭水化物(糖質) 血や肉となるもの タンパク質 エネルギー・貯蔵養分 脂肪 体の調子を整えるもの カルシウム
繊維質
ビタミン
ミネラルなど必要栄養素 役割 糖質(光合成産物) 生育時のエネルギーになる チッソ 葉や茎をつくる リン酸 代謝エネルギーになる カリ
カルシウム
マグネシウム
微量要素チッソ リン酸 カリ マグネシウム カルシウム 特徴 植物体内でタンパク質に合成。葉・茎・実の肥大に効果。 呼吸や光合成の促進。炭水化物の生成の促進。細胞の強化。チッソのタンパク質への消化。 炭水化物やタンパク質などの移送。繊維質の強化。チッ素分の吸収促進。 葉緑素の構成要素。光合成時にリン酸の働きを助ける。 有機酸などの有害物質の体内中和。細胞膜の強化。 問題点 細胞を膨張させるため、軟弱化・徒長・耐病性の低下・分化期の遅れを発生させることがある。 土中金属との固定化。 過剰になると、苦土欠乏を誘発する。 欠乏により葉の黄化。 植物体内での移動が遅い。欠乏により縁腐れ・芯腐れ・尻腐れを発生させる。 根への効果 減少させる。 増加させる。 増加させる。 増加させる。 増加させる。 茎・葉への効果 伸ばす、大きくする。 硬くする。 硬くする。 硬くする。 硬くする。 花・実への効果 悪くする。 促進する。 促進する。 促進する。 促進する。 耐病性について 悪化させる。 向上させる。 向上させる。 向上させる。 向上させる。 - チッソについて知りたいのですが?
-
チッソについて
◇チッソ◇
チッソは、作物の体を作るのにもっとも重要な成分である。不足すると生育が遅れ、背丈や分ケツが抑えられる。いわゆる肥料切れという状態で、下葉から退色が始まって黄化してしまう。クロロシス症状(葉緑素の生成が抑制され、葉全体また葉脈間が黄白化する症状)は、葉柄、葉脈および葉脈間の葉全体に起こり、古い葉から見られるようになる。
また、チッソ分は結実した実の肥大やモミ数の量にも関係し、収量に影響を及ぼす。稲の倒伏の心配から穂肥の量を控えて、減収してしまうことはよくある。
チッソ分が不足する原因は、施肥量の問題もあるが、見落としがちなのが、前作の残渣や未熟有機物が、その醗酵分解においてチッソ分を奪っていることである。しかし、チッソ分は、不足ということよりも過剰になることの方が問題は大きい。いわゆるチッソ過多にしてしまうと軟弱生育となり、耐病性を著しく低下させることになる。
また、チッソ分は葉や茎の細胞になるために光合成によって作られた炭水化物(糖分)を“消化剤”として必要となり、過剰に吸収され、その量に見合う糖分が確保できない場合に、未消化態のチッソとして葉色を濃くしたり、徒長させたりする。さらには、光合成能力を低下させ、もっとチッソ過多症状を進行させてしまう。チッソ過多症状を放置すると、果菜類であれば花芽が着かない、花が着いても結実しないなど生殖生長への転換がスムーズに行かなくなる。たとえ結実しても奇形果となってしまう。
消化しきれないチッソ分をアンモニアガス化させて空気中に放出し、そのガスに害虫が寄り付くという点でも影響がでる。
要するに収穫できる『実』自体が、着かなくなってしまい、さらに耐病性、害虫に対する薬剤使用コストが重なる。チッソ肥料のさじ加減が全国の慣行農法の農家で課題になる理由である。特に多雨時には、弊害が大きくなる。
チッソ過多の対策は、Mリン農法がいちばん得意としている点である。つまり醗酵リン酸肥料である“MリンPK”を利用することにより、光合成能力を高めて、糖質の生成を促進してやれば、チッソは消化できるのである。葉 葉色が濃くなる
葉が大きくなる
葉肉が薄い●チッソ肥料の過剰施肥
●リン酸不足毛細根の痛み
●多雨多湿●根茎施肥
●葉面施肥
Pフォスタ
300~400倍液を2~3日おきに回復まで散布する。茎 節間が長くなる
やわらかくなる
折れやすい花 花(雄花)が着かない
花ぶるいをする
奇形花になる
受粉が不良実 奇形実になる
味や色がのらない
腐りやすい
酸化しやすい
苦みがある - リン酸について知りたいのですが?
-
リン酸について
◇リン酸◇
リン酸成分は、花や実及び根を作る肥料といわれている。リン酸を効かせれば、花がたくさん付き、多くの実が穫れることになる。これは事実であるが、リン酸が直接花や実となる訳ではない。リン酸本来の働きは、植物体内の活動エネルギーを作り出すことにある。植物は、生育中に、炭酸同化作用(光合成)とチッソ同化作用という2つの仕事をしながら、体を大きくし、種実を作る。その2つの仕事のそれぞれをしているのが、リン酸であると考えた方が判りやすい。チッソ同化作用は、吸収したチッソ分をタンパク質(細胞)に代えるためにリン酸が手助けをしている。いいかえるとリン酸が不足すると、この2つの同化作用が鈍り、健全な生育を実現できなくなってしまう。特に炭酸同化作用が鈍るとチッソの消化が進まず、チッソ過多による障害を誘発させる。だから、リン酸成分は、チッソ成分と同様に重要な成分なのである。
しかし、リン酸肥料には、大きな欠点がある。それは、施肥しても効かないという点である。リン酸肥料は、施肥された成分の10%も効かないのである。これは、リン酸肥料が施肥されると短時間で土中金属成分とくっつき、作物の根から吸収されない状態になってしまうからである。これを“リン酸の固定化”といっている。
Mリン農法で利用するMリンPKは、リン酸の固定化が起こらないようにMリンカリンが働いており、自在にリン酸を効かせられる。このリン酸をいかにうまく使うかがMリン農法の技術なのである。慣行農法では、リン酸が効かないためチッソ過多に悩むが、Mリン農法は、チッソ過多の解消はいとも簡単にできる。
一方、通常ではありえないリン酸過多症状が、Mリン農法では時に見られる。リン酸が過剰になると、いわゆる肥料切れ症状が現れる。そういう時は、速効的に聞く硫安や尿素を追肥してやれば、たいてい回復する。また、葉面からリーフアップNやリーフA液材を施肥することも有効である。先にも述べたが、慣行農法でチッソ過多を心配する習性が後を引き、チッソ肥料を少なめに施肥すると、MリンPKで実を着果させることはできたが、太らせることはできなかったという事例も「リン酸の効きすぎ」による失敗例である。
Mリン農法の場合、高栄養状態(チッソとリン酸を多めの吸収量でバランスをとっている)で生育させることができるので、多く結実させて、かつ肥大もスムーズにすることができる。この点が、生産性の増大となる要因である。リン酸過剰という症状は、リン酸が多すぎるのではなく、チッソ分が足りないのではないかということに注意を払うべきであろう。症状 原因 対策 葉 葉色が薄くなる
葉が小さくなる
葉肉が厚い
葉柄が45度以上に立つ
落葉してしまう●MリンPKの過剰施肥
●チッソ不足(肥料切れ)
●高温障害<生育初期>
リーフアップN 800~1000倍液
リーフA液材 800~1000倍
2~3日おきに回復まで施肥
また硫安 5~20kg
<生育中期>
リーフアップN 500倍液
リーフA液材 500倍液
2~3日おきに回復まで施肥
またアミビタ液肥 5~20kg
MB動物有機肥料 60~100kg
<収穫前>
リーフアップN 400~500倍液
リーフA液材 400~500倍液
2~3日置きに回復まで施肥
またアミビタ液肥 5~20kg
MB動物有機肥料 60kg茎 背丈が伸びない
茎が細い花 生長点に近いところで花が咲いている 実 実が肥大しない 全体 生育が遅れている
元気がない
生長点が止まっている - カリについて知りたいのですが?
-
カリについて
◇カリ◇
カリ(カリウム)は、作物体内では根からの養分の移送役、また葉でつくられた同化養分の移送役として働く。したがってカリが不足すると作物全体に障害を発生させることになる。しかし、カリ成分を供給するものはさまざまなものがあり、現状では土壌中に残っており、不足を生じることは、まれである。逆にカリ過剰の状態になるとチッソの肥効を過剰に引き出してしまう点、マグネシウムやカルシウムの吸収を抑制してしまう点が問題となるが、正しい土づくりと施肥管理ができていれば心配ない。MリンPKにもカリ分は含まれており、MリンPKの配合の際に、作物に応じたカリの量を設定するとよい。露地の根菜、葉菜類は、繊維質を多くつくらなければならないので、カリを増量した方がよい。配合タイプ 標準型 カリ増量型 カリ減量型 苦土配合型 通称 MリンPK
(10対1)MリンPK
(5対1)MリンPK
(20対1)苦土入り
MリンPKMリンカリン
過リン酸石灰
塩化カリ
米糠
硫酸苦土2kg(1袋)
100kg(5袋)
10kg(半袋)
5kg2kg(1袋)
100kg(5袋)
20kg(1袋)
5kg2kg(1袋)
100kg(5袋)
20kg(1袋)
5kg2kg(1袋)
100kg(5袋)
20kg(1袋)
5kg
20kg出来上がり重量 117kg 127kg 112kg 137kg 成分量(%) P K Mg P K Mg P K Mg P K Mg 15.3 5.1 0 14.1 9.4 0 16.0 2.6 0 13.1 4.3 3.6 - マグネシウム(苦土)について知りたいのですが?
-
マグネシウム(苦土)について
◇マグネシウム(苦土)◇
マグネシウムは、葉の中にある葉緑素の構成成分となり、リン酸とともに光合成を高める役割を持っている。欠乏すると葉脈間が黄化し、やがて白化してしまう。症状はおもに下葉や結果実に近い葉から発生する。対策は、硫酸マグネシウムを配合に加えた苦土入りMリンPKを利用するとよい。単体でマグネシウムを施肥した時よりも吸収率は高い。症状が現れた場合は、マグネシウム成分も入っているリーフアップCaの葉面散布が即効的に改善してくれる。高温が続いた際は、蒸散量が増えて光合成量が低下するため、リーフアップCaでマグネシウムを供給してやると効果は大きい。特に稲の登熟期には、アミロース含量を低下させる力をもっている。マグネシウム 欠乏症状 果菜類などの果実肥大期に果実に近い葉で葉枯れ症状を示す。(クロロシス) 発生要因 マグネシウムは植物体内を再転流しやすく、通常古い葉から見られる。カリが過剰の時にも発生。 対策 根系施肥™
苦土入りMリンPK 20~30kg
または
MリンPK液肥の素 2~4kg
葉面施肥
リーフアップCa 400~500倍 - カルシウム(石灰)について知りたいのですが?
-
カルシウム(石灰)について
◇カルシウム◇
カルシウムは、葉や茎など細胞の細胞膜の構成に関わる成分であり、不足してくると細胞膜が破れ、細胞自体の組織が崩れ、障害が発生する。主なカルシウム欠乏の症状は、トマトの尻腐れ、ハクサイ・キャベツの芯腐れ、リンゴのビターピットなどがある。カルシウム欠乏は、養分の供給量不足というよりも、根の給水力の低下によって引き起こされることの方が多い。
欠乏症状が見られたら、早急にリーフアップCaの葉面施肥を行わなければならない。根系施肥では、植物体内での移動が極端に遅いから、カルシウムの欠乏症状の改善に追いつかない。
一方、カルシウム過剰という障害は、心配する程のものではないが、土壌のpHを整えるために、必要以上のカルシウム資材の土壌への投入は、不可給態のリン酸を増やしたり、土壌の膨軟化を妨る要因となるので注意したい。
MリンPKには、カルシウム分も含まれており、吸収されやすい状態となっているので、作物には必要十分の量が供給されます。カルシウム 欠乏症状 尻腐れ・芯腐れ・縁腐れ
ビターピット(りんご)発生要因 チッソ過多、高温乾燥の下では、土壌養分濃度が上昇し、根の吸水力低下によって吸収が阻害される。 対策 根系施肥
MリンPK 20~30kg
葉面施肥
リーフアップCa 400~500倍
2~3日おき回復まで - 微量要素について知りたいのですが?
-
微量要素の欠乏症と過剰症について
マンガン ホウ素 鉄 亜鉛 欠乏症 下位葉より、葉脈間からクロロシスを生じさせる。 生長点や実に発生し、急速に肥大する際に細胞膜を破壊し、茎割れや根菜類の空洞化を引き起こす。大根に出やすい。 体内の転流が遅く、生長点に出やすく、クロロシス症状が出る。アルカリ土壌に出やすい。 高アルカリ土壌で出やすい。葉身や節間伸長の悪化によってロゼット症状も出る。また、葉柄や葉脈間に褐色の小斑点を残して葉の黄化するトラ斑症状もでる。 過剰症 土壌pHが酸性のときに生じやすい、また排水性の悪い圃場でも出やすく、新葉の黄化やマンガン集積により紫黒色の斑点症状が出る。 下位葉から生じ、葉縁部から異常が出て、枯れる。麦や大豆に過剰障害が出る。 畑作では、出にくいが、水田では、酸化鉄となり、根いたみを生じさせる。 工場廃水などの入る圃場(畑)で発生することがある。葉縁に薄い黄化症状を示す。イチゴや大豆では葉脈に部分的な赤色化が見られる。 対策 欠乏にはPフォスタ及びリーフアップNの葉面散布(500~1000倍回復まで)。過剰は、バクヤーゼ堆肥、Mイーシーなどで正しい土づくりを行うこと。 - 水の役割について知りたいのですが?
-
水の役割について
◇水◇
生命体にとって忘れてはいけない大切なものがある。それは水分である。作物が養分を吸収するのは、ほとんどが水に溶けた状態である。したがって、水が不足すると養分吸収が妨げられ、同化養分の生成が妨げられる。さらには、養分の転流も妨げられる。そうなると生命活動自体ができなくなってしまうのである。水の駆け引きを栽培管理の中に取り入れることは多々あるが、草勢や樹勢を衰えさせるようなやり方は、控えなければならない。慣行の果実類の栽培では、水分の吸収とともにチッソ分を取り込んでしまうので、それを抑えるため水を切るやり方や、生育を抑えるために根が切れるほどに田を干してしまう方法も行われている。
しかし、Mリン農法の場合、水を味方にして有効利用する点にも特徴がある。稲作の分ケツ期においては、必要最低限の水分量にして根の発育を助け登熟期においては、昼夜の温度差をつけるために夜間に水をかけ流して同化作用の促進を図る。果実類においては、水は与えるが、ただの水ではなく“リン酸水”を積極的に与えることによって実の肥大とともに糖度や品質の促進も行ってしまう。本来必要とされる水を安定してきちっと与えることは、生育を安定させ健康体を維持することになる。
水分過剰にも問題はある。先に述べたように水はチッソ分も呼び込むので、そのチッソ分に見合うリン酸も与えてやらないとチッソ過多症状となる。よい事例は、多雨時である雨が降ると空気中のチッソも引き連れて土壌に入り込む。だから雨が降ったら、MリンPKの施肥が必要になるということだ。また、過剰な水分は、土壌に水分停滞を起こし、土壌中の酸素欠乏は、根の活力を奪ったり、根を痛める原因となる。さらには、土壌が嫌気状態となり、カビ系の悪玉菌を増殖させることになるので注意したい。特に蒸散量の不足する冬場には気をつけなければならない。土壌水分の安定化を図るには、バクヤーゼ堆肥やバイオ健太クンを土づくりの段階で十分に投入していくことが、第一の対策となる。生育中においては、サンレッドやバイオ根助、キトチンキを上手に利用すると生産性の向上につながる。
- 土壌障害が発生する理由がわからないのですが?
-
<土壌障害が発生する理由>
土壌の障害は、「土壌病害、高塩基障害、嫌地現象」の三つが主因となり、これらが単独、あるいは複合的に関連しながら、障害を引き起こす。この三つの主因ともに土壌中の有効微生物による改善が可能である。
- 堆肥作りについて知りたいのですが?
-
堆肥作りについて
<良質堆肥(完熟堆肥)>
堆肥原料の原型は残るが、有機物中の有害物質が、微生物により完全に分解され有効成分に転換されていると共に、放線菌と細菌が充満した堆肥のことである。
熟度が進みすぎた「土のような堆肥」では腐植質までもがほとんど分解され、放線菌も少なくなっているので良質の堆肥とは言えない。また、堆肥化の過程では発酵温度が60℃以上に上昇した堆肥がよい。堆肥生産時の発酵菌としては、好気性高温発酵菌主体の「バクヤーゼ」が最も適している。
雑菌や微生物資材の中には、堆肥化に優れているが作物に有効な働きをなしえない微生物もある。堆肥生産とは、有機物の分解を目的に行うが、同時に堆肥中に有効な微生物を増殖させる事である。<土中堆肥化>
土中堆肥化は、稲作の生ワラの分解促進(根腐れ対策)や 、前作物残渣の分解促進では、はっきりと効果が見えてくる。
また、準備した堆肥の熟度が心配な未熟堆肥を施用する時もバクヤーゼ又はバクヤーゼKで土中堆肥化する方が障害を未然に防ぐことになる。
※詳細はPDF参照 - 土壌障害で悩んでいる のですが?
-
【1】未熟堆肥や未熟有機肥料の施用による障害
〈原因〉
堆肥や有機肥料は、様々な長所があり、作物栽培上欠かすことができない資材である。
しかし、短所として、未熟な有機物の施用により、土壌の酸欠による根腐れをひきおこすことになる。また、未熟有機物の施用はカビ型土壌の原因ともなるため、根こぶ病や立枯病及び萎凋病などの糸状菌病(カビ病)を増加させることも多い。
〈対策〉
有機資材の施用時は、作物に有害な作用を起こさないために「発酵処理した有機物」を施用するという「鉄則」を守ることである。
また、すでに根こぶ病や立枯病などが発生している場所では、下表のB又はC処方を行って病原菌の密度を減らしていくほうがよい。病害が重症の場合は、F処方の後、A処方を併用する方法もある。区分 項目 資材名と施肥量 方法備考と注意点 A処方 障害発生予防
(基本的土作り)バクヤーゼ堆肥2000kg以上
ボカシ肥料150~500kg
バイオ健太クン150~200kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)←作付け20~30日前
←作付け7~15日前
←全面散布又は層状施用及び表層施用B処方 土壌病害対策
(軽症時)A処方に追加して
Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ50~100kg)
バイオ健太クン150~300kgA対処方参照
←米ヌカ混合後、全面散布し耕起(作付け10~15日)
←全面散布又は層状施用及び表層施用C処方 土壌病害対策
(重症時)A処方とB処方に追加して
バイオ根助40~80リットル
キトチンキ2~3リットルA・B処方参照
←20~50倍で散水(作付け7~15日前)
←100~200倍で散水(作付け7~15日前)D処方 酸欠と根腐れ対策 バイオ健太クン200~400kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)
新サンレッド (300cc入り)←全面散布又は層状施肥及び表層施用
←1000~2000倍で散水(常時使用可能)E処方 高塩基障害対策 Mイーシー20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バイオ健太クン150~300kg←米ヌカ混合後全面散布し耕起(作付け10~15日前)
←全面散布又は層状施用及び表層施用F処方 太陽熱消毒 Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バクヤーゼK150~300kg左記資材を全面散布後、地表10~20cm耕起。十分にしみ込むまで散水し、古ビニール被覆。地中10cmの地温60℃以上で10日以上放置。 G処方 生育中の萎れ対策 バイオ根助20~30倍液
リーフSG1000倍液←1株当たり2~3リットル(1平方メートル当たり3~10リットル)
←葉面散布(1~2日置き2~3回)【2】土壌中の有効微生物の減少による障害
〈原因〉
土壌中の有効な微生物は、有害な微生物の繁殖を阻害したり、有害微生物を捕食してくれる。また、作物が吸収し得なかった塩基類や作物の根から分泌された有機酸や老廃物を餌として取り入れ、作物の栄養成分に組替えることも有効微生物の大きな仕事である。
〈対策〉
土壌中に有効微生物が豊富に存在することで、土壌病原微生物の減少、高塩基障害の対策、嫌地現象の改善を同時に行うことができるので下表のA処方で対応することになる。また、有効微生物を土壌中に増殖させるための条件としては、「餌」と「住処」も土壌中に十分に確保してやることが大切となる。具体的対策は、下表のB処方を行っていただくとよい。区分 項目 資材名と施肥量 方法備考と注意点 A処方 障害発生予防
(基本的土作り)バクヤーゼ堆肥2000kg以上
ボカシ肥料150~500kg
バイオ健太クン150~200kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)←作付け20~30日前
←作付け7~15日前
←全面散布又は層状施用及び表層施用B処方 土壌病害対策
(軽症時)A処方に追加して
Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ50~100kg)
バイオ健太クン150~300kgA対処方参照
←米ヌカ混合後、全面散布し耕起(作付け10~15日)
←全面散布又は層状施用及び表層施用C処方 土壌病害対策
(重症時)A処方とB処方に追加して
バイオ根助40~80リットル
キトチンキ2~3リットルA・B処方参照
←20~50倍で散水(作付け7~15日前)
←100~200倍で散水(作付け7~15日前)D処方 酸欠と根腐れ対策 バイオ健太クン200~400kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)
新サンレッド (300cc入り)←全面散布又は層状施肥及び表層施用
←1000~2000倍で散水(常時使用可能)E処方 高塩基障害対策 Mイーシー20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バイオ健太クン150~300kg←米ヌカ混合後全面散布し耕起(作付け10~15日前)
←全面散布又は層状施用及び表層施用F処方 太陽熱消毒 Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バクヤーゼK150~300kg左記資材を全面散布後、地表10~20cm耕起。十分にしみ込むまで散水し、古ビニール被覆。地中10cmの地温60℃以上で10日以上放置。 G処方 生育中の萎れ対策 バイオ根助20~30倍液
リーフSG1000倍液←1株当たり2~3リットル(1平方メートル当たり3~10リットル)
←葉面散布(1~2日置き2~3回)【3】化学肥料の多量施肥や頼りすぎによる障害
〈原因〉
化学肥料の長所は、経済的メリット・作業性のメリット・即効性のメリットである。これを生かした施肥は、農業経営上必要なことである。しかし、化学肥料に頼りすぎた施肥は、土壌の有効微生物の減少を招くと共に高塩基障害や嫌地現象の引き金を引く事になる。また、「く溶性成分(水に溶けない成分)」とは、「効きにくい成分」と直訳できるが、このく溶性成分も高塩基障害の原因となる。
〈対策〉
下表のA処方のような発酵有機資材と組み合わせた施肥管理を行い、障害の発生防止を行う。また、すでに高塩基障害(EC値1.0以上)発生圃場や嫌地現象が現われている圃場では下表のE処方とA処方の併用が有効である。肥料の生産業者保証票欄に「く溶性成分」を含むと表示の肥料は採用しないことも経済的メリットになろう。区分 項目 資材名と施肥量 方法備考と注意点 A処方 障害発生予防
(基本的土作り)バクヤーゼ堆肥2000kg以上
ボカシ肥料150~500kg
バイオ健太クン150~200kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)←作付け20~30日前
←作付け7~15日前
←全面散布又は層状施用及び表層施用B処方 土壌病害対策
(軽症時)A処方に追加して
Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ50~100kg)
バイオ健太クン150~300kgA対処方参照
←米ヌカ混合後、全面散布し耕起(作付け10~15日)
←全面散布又は層状施用及び表層施用C処方 土壌病害対策
(重症時)A処方とB処方に追加して
バイオ根助40~80リットル
キトチンキ2~3リットルA・B処方参照
←20~50倍で散水(作付け7~15日前)
←100~200倍で散水(作付け7~15日前)D処方 酸欠と根腐れ対策 バイオ健太クン200~400kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)
新サンレッド (300cc入り)←全面散布又は層状施肥及び表層施用
←1000~2000倍で散水(常時使用可能)E処方 高塩基障害対策 Mイーシー20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バイオ健太クン150~300kg←米ヌカ混合後全面散布し耕起(作付け10~15日前)
←全面散布又は層状施用及び表層施用F処方 太陽熱消毒 Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バクヤーゼK150~300kg左記資材を全面散布後、地表10~20cm耕起。十分にしみ込むまで散水し、古ビニール被覆。地中10cmの地温60℃以上で10日以上放置。 G処方 生育中の萎れ対策 バイオ根助20~30倍液
リーフSG1000倍液←1株当たり2~3リットル(1平方メートル当たり3~10リットル)
←葉面散布(1~2日置き2~3回)【4】土壌改良材の乱用と多量施用による障害
〈原因〉
土壌改良材とは、土壌を「改良」するために用いられる資材であるが、しばしば「土壌改悪材」になっていることがある。事例として、トマトやハクサイ栽培で問題になる「カルシウム欠乏(石灰欠乏)」の対策として、無機質の炭カルや苦土石灰及び有機由来の貝化石や貝殻粉末などの土壌改良石灰質資材の多量 施用や連続施用により、土壌がPH7以上にアルカリ化してしまい、生理障害が発生したり、石灰過剰による苦土欠乏と微量 要素欠乏を引き起こしてしまっている。不要な土壌改良材の多量施用は、高塩基障害と嫌地現象を招く元にもなるので注意が必要だ。
〈対策〉
多種多様の土改材が出回っている中で、どの資材が効果的なのか、適量はどのくらいなのかを見極める目が必要になってきた。
Mリン農法では、有機的土壌改良を基本にし、不必要な土改材に頼らない土造りが作物栽培に最も適していると考えている。 基本資材である「バクヤーゼ発酵堆肥」を中心とし、各種障害の対策は下表の項目覧を参照していただき、有効かつ的確な資材を選定することで、土壌消毒の必要のない健全な土壌を維持してもらいたい。区分 項目 資材名と施肥量 方法備考と注意点 A処方 障害発生予防
(基本的土作り)バクヤーゼ堆肥2000kg以上
ボカシ肥料150~500kg
バイオ健太クン150~200kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)←作付け20~30日前
←作付け7~15日前
←全面散布又は層状施用及び表層施用B処方 土壌病害対策
(軽症時)A処方に追加して
Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ50~100kg)
バイオ健太クン150~300kgA対処方参照
←米ヌカ混合後、全面散布し耕起(作付け10~15日)
←全面散布又は層状施用及び表層施用C処方 土壌病害対策
(重症時)A処方とB処方に追加して
バイオ根助40~80リットル
キトチンキ2~3リットルA・B処方参照
←20~50倍で散水(作付け7~15日前)
←100~200倍で散水(作付け7~15日前)D処方 酸欠と根腐れ対策 バイオ健太クン200~400kg
(又はクン炭ボカシ20~30袋)
新サンレッド (300cc入り)←全面散布又は層状施肥及び表層施用
←1000~2000倍で散水(常時使用可能)E処方 高塩基障害対策 Mイーシー20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バイオ健太クン150~300kg←米ヌカ混合後全面散布し耕起(作付け10~15日前)
←全面散布又は層状施用及び表層施用F処方 太陽熱消毒 Mイーシー10~20kg
(+米ヌカ80~100kg)
バクヤーゼK150~300kg左記資材を全面散布後、地表10~20cm耕起。十分にしみ込むまで散水し、古ビニール被覆。地中10cmの地温60℃以上で10日以上放置。 G処方 生育中の萎れ対策 バイオ根助20~30倍液
リーフSG1000倍液←1株当たり2~3リットル(1平方メートル当たり3~10リットル)
←葉面散布(1~2日置き2~3回) - 土壌の種類別の特徴を知りたいのですが?
-
<畑土壌>
畑土壌では、森林や草地にくらべると植物から土壌に供給される有機物が少ない上に、耕うんによって土壌に酸素が豊富になる。このため有機物の分解が活発になり、養分が急速に放出され、有機分解はいっそう活発になっている。また畑では森林や草原にくらべると植物による地表のおおいも少ないので、雨によって土壌中の養分が流亡し、土壌はやせていく。さらに、傾斜地の土壌は雨水で流されやすいうえに、トラクターの重圧で土壌が圧縮され、耕うんされた土層の下に耕盤が形成される。この耕盤によって根が進入しにくくなるとともに、傾斜地では大雨の際に水が耕盤上を流れるため、作土層の土壌侵食がおこりやすくなる。<樹園地土壌>
樹園地用に開拓した土地は、多くの場合傾斜地である。土層が浅い上に長年にわたって耕うんしないので、土壌は固くなり、根も浅くなりやすい。樹木の栽培密度が低いので、落ち葉などの有機物が不足気味の上に、植物による土壌表面の覆いも少ないので、雨により土壌中の養分が流亡しやすく、土壌侵食もおきやすい。<施設土壌>
年間を通じて地温が高いため、畑土壌以上に活発な有機物分解が生じる。しかし被覆資材によって雨がさえぎられるので、雨による土壌養分の流亡がない。このため塩類集積によって作物に障害がおきやすくなる。<水田土壌>
水田では、作土層の下を固めてすき床を作り、水漏れを少なくして長期間水をたたえる。酸素は田面 水に溶けて土壌中に入る。このため、土壌表面から数cmのところだけ酸素があり、赤い色をしている。この層を酸化層とよぶ。酸化層にいる微生物が酸素を消費するので、酸化層のすぐ下からは酸素の不足した還元層になる。こうして水田土壌では酸素不足のため微生物による有機物分解がおさえられるうえに、かんがい水から養分が流入する。さらに、土壌に生息するサンレッドに含まれる光合成細菌や藻類その他微生物によって有機物が供給されるだけでなく、空気中のチッソガスがアンモニアに固定されて土壌に補給される。このため、水田の天然養分供給力は他の土壌に比べてはるかに高く、土壌の生産力は長期にわたって維持できる。 - 土壌の団粒化とは何ですか?
-
<土壌の孔げきと団粒構造>
土壌の構成成分は固体(固相)液体(液相)気体(気相)で成り立っており三者が占める容積の割合を三相分布とよぶ。三相分布は土壌の固さや通 気性・保水性などの物理的状態を示すものであるが、養分保持や根の伸びやすさなど、植物の生育に大きな影響を及ぼす。土壌の種類によってその割合はことなるが、気相は20%以上がのぞましい。< 団粒の形成>
団粒は図のように陽イオンや粘土鉱物・有機物などの働きによって形成される。団粒構造が発達すると、孔げき率が高くなり、土壌の排水性・保水性・通 気性がよくなる。農業生産上は水につけてもこわれない団粒が重要であり、そうした団粒を耐水性団粒とよぶ。 耐水性団粒の形成を促進するには、堆肥などの有機物の施用、ボカシ肥の施用による微生物相の発達、根量 や茎葉の量が多い牧草の栽培による有機物の補給などの方法がある。 - 土壌と空気の関係について知りたいのですが?
-
地上の空気には、体積割合でチッ素ガス78%、酸素21%、二酸化炭素0.03%などが含まれている。しかし土壌の孔げきの気相に存在する空気のガス組成は、根や微生物の呼吸によって酸素が減少し、二酸化炭素が増加するので地上のものとはかなり異なっている。
<植物が吸収する酸素>
植物は、水とともに水に溶けた酸素も吸収するが、水に溶ける酸素は少ないため(A参照)、作物が必要とする酸素を吸収できるようにするために、土壌中の空気と水、つまり孔げきの量 とその中の気相と液相が適 正に保たれている事が大切になる。畑作物が正常に生育するには土壌の気相が20%以上あることがのぞましく、最低でも10%は必要である。気相に含まれる酸素濃度が9~12%以下になると畑作物の生育が遅れはじめ、5%以下になると生育が停止する。 - 土壌を物理的に改良したいのですが?
-
物理性改善の土づくり
物理性からみて土壌を改良するということは、土を団粒化させ、排水性、保水性、通 気性をよくすることにある。 土壌の団粒化を計るには、バクヤーゼ堆肥 を投入して腐植率を上げること、MB動物有機を使い有機栄養と多くの有効菌を繁殖させかつ、バイオ健太クンやクン炭ボカシ(C参照)で空気をいっぱい土壌にだかせることによって土壌の団粒化が進む。 堆肥の投入は 作付け1ヶ月以上前、ボカシ、化学肥料の施用は20日以上前にするのは、微生物の繁殖による酸欠を防ぐためでもある。
- 土壌を化学的に知りたいのですが?
-
<イオン交換反応>
作物は養分として、いろいろな元素を必要とする。(必須元素は16種類と言われている。) 養分元素を含む肥料などの化合物を土壌に施すと、化合物は水に溶けて陽イオンと陰イオンに分かれ、作物はイオンのかたちで養分元素を吸収する。結晶性粘土鉱物(粘土など)はマイナスに帯電しており、表面 に土壌溶液中の陽イオンを電気的に引きつけて保持する。<CEC(陽イオン交換容量)>
この陽イオンを交換・保持する能力をCECで表す。粘土鉱物の種類(土質)によってマイナス電荷の強さに差があり、CECがことなる。土壌に粘土鉱物や腐植物質が多くなると、陽イオンを交換保持できる量 (保肥力)が増し作物栄養であるアンモニウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムなどの陽イオンが、降雨で土壌から流されるのを防ぐ能力が高くなる。このためCECの高い土壌を地力の高い土壌という。ハウスなどECを下げるためにゼオライトを投入する場合があるが、表2からわかるようにCECの大きな腐植物質(堆肥)を投入した方がECが下がることがわかる。堆肥は地力を増大するだけではなく、微生物性も改善してくれる。<EC(電気伝導度)>
<土壌溶液中のイオン量>
土壌の陽イオン交換容量の範囲で肥料が施されていれば、施した肥料はイオンとして土壌に吸着されて、作物の吸収に応じて土壌溶液の中に溶け出してくる。しかし、土壌の陽イオン交換容量 を超えた多量の肥料を 施用すれば、極端な場合は、土壌溶液の浸透圧が根の浸透圧よりも高くなって、根から水分が土壌溶液中にしみ出し、植物は脱水状態になって枯死する(塩類濃度障害)。< 電気伝導度と施肥>
電気伝導度は、土を水に溶かした液に微弱な電流を流すと、イオンが多いほど電流がよく流れるので、電流の測定値をイオンの総量 の指標にする。単位はS・m-1(ジーメンス・パー・メーター)であらわされる。 作物によって適正EC値が異なるが、0.1~0.8の間なら健康に育つ。0.5以上なら肥料を減らし、1.0を超えたらMイーシーで除塩が必要となる。
- 目的別の対策資材について知りたいのですが?
-
作物栽培に置いて減収の大きな要因に、病虫害がある。
増収をねらい栽培の高効率化ばかりを考えてきた結果、弊害として多種多様の病虫害が発生している。
当然これら病虫害の原因となる病原菌・害虫も多種多様となってきている。
◇天然病害対策資材◇
ミズホには「化学農薬」といわれる資材は一切ない。
天然植物エキスや酢・アルコール・木酢・キトサンなど、自然界に存在する
「耐病性強化力・忌避力・植物表面保護力」の強い成分を高濃度に濃縮して作られた対策資材である、リーフアップV1・リーフアップV3・バイオ根助・キトチンキがある。◇ 植物体質改善資材◇
病気の原因は勿論、病原菌であるが、発病するかしないかは別の要因が大きい。
その要因は
●チッソ過剰による植物体の軟弱化
●栄養不足による弱体化
●過湿・過かん水、土づくりの不備による根痛み、抵抗力の低下。
これら軟弱な植物体質を改善し、抵抗力のある強い植物体質に改善させる資材として、酵素処理によりリン酸やマグネシウム・微量要素の吸収を高めたPフォスタ、アミノ酸を吸収させ樹勢を強化するリーフA液材などがある。◇虫・昆虫対策資材◇
虫・昆虫による被害は、食害などの直接被害と病原菌の媒介による病気の感染が主に考えられる。
これらの対策資材として各種植物エキスを主成分としたリーフアップV2がある。 - イモチで悩んでいるのですが?
-
イモチは稲の大病で、葉イモチ、枝梗イモチ、穂首イモチなどがあり、葉イモチはコゲ茶色の菱形の病斑が特徴である。
ひどくなると分ケツが減少し、稲株そのものが消えてしまう。
穂首や枝梗イモチになると、デンプンの転流がおこなわれなくなり、収量に多大な影響を受ける。<原因>
イモチの原因は稲体バランスの崩れ、偏りが主原因である。具体例としては次の事項があげられる。
1・チッソ過剰
2・根腐れ
3・過湿
<対策>
慣行農法でのイモチ対策は、薬剤散布等でイモチ菌そのモノを抑え込もうとする対症療法にすぎない。
Mリン農法では、根本療法である。リーアップV1によるイモチ菌の忌避と共に、Pフォスタでリン酸を吸収させ、稲体内でダブついたチッソを消化し、栄養バランスを整え健康体に戻す。
後述する病気対策もすべて病原菌に対する対症療法と、植物を健康体にもどす根本療法の組み合わせ資材で病害虫に対応している。 - 灰色カビで悩んでいるのですが?
-
トマト・ナス・キュウリ・ピーマン・イチゴ等施設栽培特有の病害。
花、果実、葉柄、茎など地上部のあらゆる組織を侵す。<原因>
低温・多湿条件で多発するが、どちらかというと、温度よりも湿度の影響が大である。これは空気中の湿度が高い時に、分生胞子がよく形成される為である。<対策>
多湿条件下で多発しやすいので、まず換気を図り湿度を下げるよう心掛けると共に、リーフアップV3による自然治癒力強化。Pフォスタによる体質改善・抵抗力強化をはかる。 - ウドン粉病で悩んでいるのですが?
-
トマト・ナス・キュウリ・ピーマン・イチゴ・スイカ・メロン・等々発生し、葉、葉柄、茎、果実、花など地上部のいたるところで発病する。
<原因>
乾燥条件下で多発するが、スイカは湿度の高い条件で発生する。イチゴは、多湿や、乾燥する時に多発する。<対策>
乾燥しすぎないよう管理すると共にスイカ・イチゴは過湿にも注意する。リーフアップV3による自然治癒力強化。Pフォスタによるチッソ過多解消、体質改善。樹勢低下でも発生する為、栄養状態の悪い時は、リーフA液材で、栄養状態の改善を行う。 - 炭そ病で悩んでいるのですが?
-
キュウリ・ピーマン・スイカ・イチゴ等に発生し、ハウス栽培での発生は少ない。葉、茎、果実に発病する
<原因>
降雨日数の多い年に、チッソ過多や過繁茂が引き金となり発生する。感染の拡がりは、降雨の水滴の飛沫などが考えられる。<対策>
土壌の排水をよくし、株元に敷きワラをして土壌からの病原菌のはね上がりを防止する。リーフアップV3による葉面保護・耐病性強化・自然治癒力強化。Pフォスタによるチッソ過多解消、体質改善に努める。 - ベト病で悩んでいるのですが?
-
キュウリ、メロンにみられる病害で葉に黄色斑があらわれた後、褐色化し枯れ上がる。キュウリのベト病では、葉脈に囲まれた角型病斑が特徴であるが、メロンでは必ずしもそうではなく、不整円形で濃褐色なのが特徴である。
<原因>
キュウリの場合、気温20~24℃が発病適温で、肥料切れや果実のなりすぎなどで樹勢が衰えた場合に多発する。又メロンは、日照不足、多湿、やや低温条件で発生する。<対策>
キュウリ、メロン共換気をよくし、過湿防止に努め、肥培管理に注意し、リーフA液材の使用による成りづかれ防止。樹勢維持に努め、発生を防止する。発生した場合は、前述のリーフA液材とリーフアップV3の併用による。樹勢回復・自然治癒力強化をはかる。 - かいよう病で悩んでいるのですが?
-
トマトの葉、葉柄、茎、果実などに病斑がみられ、下葉が葉柄と共に垂れ下がり、葉緑は巻き上がり、葉脈間が黄変し、ついには葉全体が褐変枯死する。果実では、鳥目状の特徴のある病班を生ずる。
<原因>
種子伝染と土壌伝染をする。病原細菌は、土壌中に3年以上生存が可能で、雨水のはね上がり時などに、摘芽の跡や、茎葉の傷から進入し発病する。<対策>
種子消毒(55℃の温湯に25分間浸漬)や、発病圃場ではトマト以外の作付けを行い、トマトは4~5年作付けを見合わせる。栽培管理では晴天時の摘芽作業はもちろんのこと、リーフアップV3の使用による、抵抗力強化や、Pフォスタ使用による耐病性強化などの健全育成に注意する。 - 白絹病で悩んでいるのですが?
-
トマト、スイカ等に発生し、地際部の茎が侵され、白色の光沢ある菌糸を生じる。立ち枯れ症状をおこし、果実にも同様の白い絹糸状のカビを生ずる。
<原因>
高温・多湿条件で多発する。連作や未熟堆肥の使用など、土壌環境の悪化が主因と思われる。<対策>
夏高温時の太陽熱消毒(バクヤーゼ・バクヤーゼK・MEC利用)や、バイオ根助による定植前の土壌改良を行い予防する。発生時には、バイオ根助の根茎使用とリーフアップV3の使用による土壌改良・自然治癒力強化で対応する。 - ダニ・アブラムシについての対策を知りたいのですが?
-
<ダニ対策>
ダニ対策として、ミズホではリーフA液材を使用する。ダニはリーフA液材のニオイを嫌い、本来のアミノ酸供給という目的と同時に、ダニの嫌畏効果もねらえる資材である。<アブラムシ>
アブラムシには、リーフアップV1の使用による嫌畏効果と、リーフアップV2による防虫効果を期待し、交互に散布することが望ましい(混用不可)。リーフアップV2は、各種植物エキスによる防虫・嫌畏効果と、界面活性作用による忌避効果の両方を兼ね備えた資材である。
- 晴れが続くときの作物変化について知りたいのですが?
-
好天が続く場合は、作物にとって最適の生育条件となる。だが好天が長く続いた場合は、生育が旺盛になる分、通常管理より、基本的に水分とチッソ肥料が多く必要となる。実地的には、生育が順調で開花、結実もスムーズに良好とはなるが、その後の肥大期においては、水分不良とチッソ不良が引き金となり、実の肥大不足をおこすことが多い。
- 曇りが続くときの作物変化について知りたいのですが?
-
くもり空が続く場合は、作物の栄養状態により差が出てくる。一般的には日照量不足によって軟弱生育、徒長生育になりやすくなる。このような状況時に、開花期、着花期を迎えた作物は、開花不良となったり、着花不良となったり、着果しても、変形果、奇形果が多くなり、品質的には、不良の物が多く発生する。そのため、日照量不足を補う管理が必要となり、軟弱生育に伴う病気の初期発生にも充分気をつける必要がある。
- 雨が続くときの作物変化について知りたいのですが?
-
梅雨時期、秋雨時期、長雨等連続して降雨が続く場合は、くもり空が続く以上に、作物は、さまざまな障害が発生しやすい。全体的には、軟弱生育、徒長生育、過剰水分による水ぶくれ、チッソ過多、過湿による土壌病害、葉茎実につく病気の多発、開花不良、着花不良、収穫物の品質低下(着色不良、糖度不良、空洞化、変形果、奇形果等)の問題が多く発生する。 そのため、降雨による過剰水、チッソ過多、日照量不足を補うための管理が必要となる。
- 高温が続く時の作物変化について知りたいのですが?
-
高温が続く時とは、真夏日(一日の最高気温が30度以上の場合)、熱帯夜(最低気温が25度以下にならない場合)などが連続的にある場合に、高温障害とよばれる問題が発生してくる。
この場合、水分とチッソ肥料も当然多く必要となってくる。一番大きな問題は、高温による植物の生長点の生成が阻害され、葉の葉緑素の生成が阻害される障害が多い点である。開花時の高温は充分な養水分が不足となり、開花不良、着花不良を引きおこし、新芽の生育が進まないため、全体的に収穫物の減少を引きおこす事となる。そのため、積極的な生育促進管理が必要となる。 - 低温が続く時の作物変化について知りたいのですが?
-
最低生育温度を下まわる場合、又は最低生育温度を下まわらなくても、最高気温が15度以下が続く場合などに、低温障害といわれる問題が発生してくる。
低温障害は最悪の場合、生育停滞をおこすばかりか、初期生育状況では、枯れてしまうことが多い。
生育中期、後期以降に低温障害を受けた場合は開花期では開花、結実不良をおこし、実の肥大期では肥大不良をおこす。はげしい場合は実の凍結をおこし収穫量は大幅に減少する。
この場合、低温時の生育促進として吸収のよい栄養分などの肥料や活性剤を使用して、生育を促進させる必要がある。 - 乾燥の時の作物変化について知りたいのですが?
-
<乾燥のとき(湿度が50%以下の時)>
空気中の湿度が低くなる事で乾燥障害が発生する。乾燥が強くなる事で過湿等による病気の発生は防ぐ事ができるが、作物体内の水分不足を引きおこし、実の肥大不良、葉の萎縮など生育停滞を引きおこすため充分な水分補給と、乾燥防止を行う必要がある。
空気中の湿度が高くなることによって降雨時ほどではないが、作物は軟弱生育、徒長生育となり、葉茎実に病気の発生が出てくる。
このような場合に、生育ステージが開花期に入っている時、着花不良をおこしやすく、花落ちも悪いため、カビ系の病気の発生原因となる。 - 多湿の時の作物変化について知りたいのですが?
-
<多湿のとき(湿度70%以上の場合)>
空気中の湿度が高くなることによって降雨時ほどではないが、作物は軟弱生育、徒長生育となり、葉茎実に病気の発生が出てくる。
このような場合に、生育ステージが開花期に入っている時、着花不良をおこしやすく、花落ちも悪いため、カビ系の病気の発生原因となる。 - 日照時間と日照量が多い時の作物変化について知りたいのですが?
-
好天時と同じく、日照時間と量が多い場合は作物にとって最適の好生育条件となる。
だがあまりにも良好条件の場合は生育が旺盛になる分、通常管理より、基本的な水分とチッソ肥料が多く必要となる。
実の肥大期には特に注意が必要で、肥大不良をおこし、おもわぬ収穫量の減少を招くこととなる。 - 日照時間と日照量が少ない時の作物変化について知りたいのですが?
-
曇天・降雨時と同じく作物全体は、軟弱生育、徒長生育、チッソ過多生育をおこし、花が咲くものは、開花、結実不良をおこし、実止まりの悪い生育状態となってしまう。
また、生育停滞を起こしたり、生育を遅らせる事となるため、積極的な生育促進が必要となる。 - 霜・凍害への対策で悩んでいるのですがどうしたらいいですか?
-
霜・凍害のとき
春の遅霜、秋の早霜など露地作物では霜に対する注意が必要であり、施設園芸でも加温設備のない所では凍結対策も必要である。そのために次の対策方法を提案する。
葉面散布施肥方法 リーフSG 1000倍液
※10アール当たり200リットル散布
※霜、凍害が予想されるときに随時使用 - 冷害対策はどうしたらいいですか?
-
冷害対策<低温・日照不足・多雨>
露地栽培において、天候不順による被害は収量、品質に大きく影響し大変な被害をもたらします。
Mリン農法は、慣行農法にはない技術と資材で、天候不順に強いのも特徴の一つです。下記に対策方法を紹介します。対策方法 MリンPK・Pフォスタ等を通常より多目に施肥すること。
※特にPフォスタは、水稲の登熟期・畑作の収穫期において500倍液を連続散布すること。対策方法 バイオ健太クン又は、クン炭ボカシ肥を10アール当たり3~4袋散布。
※クン炭ボカシ:有機肥料炭化資材<NET15kg>
有機肥料のクン炭です。植物に必要な養分を豊富に含みます。高塩基障害の改善、連作障害の軽減、地温上昇効果があります。対策方法 新サンレッド100~200ccを散水できる水に薄めて、10アール当たり散水又は、水田の場合は流水施肥を行う。 - 台風後の対策はどうしたらいいですか?
-
■水稲編
リーフアップV1 100倍液 Pフォスタ 500倍液 葉面散布(2~3日おきに2~3回)
※刈り取りまで20日以上ある場合は、MリンPK20kgの流水施肥も行ってください。■畑編
良質堆肥(バクヤーゼ発酵堆肥) 100倍液 Pフォスタ 500倍液 ※堆肥が無い場合は、ワラ・もみがら・刈草など1~2tにバクヤーゼK5~8袋を投入して、数回耕起して堆肥を作ります。
バイオ健太クン 200~300kg Mイーシー 10kg バクヤーゼ 1kg 米ぬか 100kg 以上を圃場全体に散布して数回耕起
苗上手アクセル 1000倍液 苗上手ブレーキ 1000倍液 たっぷり潅水(2~3日おきに回復まで)
■果樹編
リーフA液材 500倍液 Pフォスタ 500倍液 混用散布(2~3日おきに回復まで)
アミビタゴールド 20kg 新サンレッド 300cc 水に薄めて圃場全体に潅水