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夏野菜の試験栽培2
梅雨の時期となり、雨で涼しくなったのはいいのですが、室内がジメジメしておりますこんな時は湿気に体力を奪われがちなので、日々の軽い運動と体にやさしい食事で、これから来る夏に備えたい私ですそして作物も健康を維持しよう(少しでも光合成しよう)と、体を大きくしてしまいます。同じ量の栄養分で普段以上に大きくするため、中身の充実しない生長、軟弱徒長となってしまうのです
風船を例として考えてみます。ここで風船は、植物が持っている体を作るためのエネルギーです。この風船を30cm膨らませたときのゴムの厚さと、50cm膨らませた時のゴムの厚さを思い浮かべてください。50cmの風船の方が薄いですよね。同じエネルギーで大きな体を作ろうとする、この50cmの風船のように膨れ上がった状態が軟弱徒長です。これではちょっとした刺激でパンっと割れてしまいます。植物で言うと、耐病性が下がったり、ちょっとした虫害で大きなダメージを受けたりします植物は多雨や日照不足で軟弱徒長する生理なのです。これを制御するための技術がMリン農法のリン酸施肥ですまずは、すぐに状態が見られるお庭の家庭菜園から、Mリンのリン酸で徒長を防げることを実感してみてはどうでしょう
———-ここから夏野菜栽培———-
さて、前置きが長くなりましたが夏野菜栽培です。
今年はちょっとした装置を導入しましたその名も「自動散水装置」です
昨年の夏野菜栽培はこの装置を使っていなかったため、自宅が遠い私は土日は会社までお世話に来られず、お天気まかせの生育でした。その結果、いろんな障害が出ることになり(逆にいい記録が取れましたが)、今年はそのリベンジのため導入しました実際に組んだシステムを絵に描くと、下のようになります。
蛇口に装置を取り付け、2種類の試験栽培用に二股に分岐。そこから散水ホースを各ワグネルポットへと分岐させています。ホースを取り付ける分岐の位置で水圧が変わりますので、蛇口に近い側の分岐のホースは長く、奥側の分岐のホースは短く設置して、水圧の調整をしています。
この装置の良いところは、水分センサーで自動的に水やりの必要不必要を判断できるところですですが、梅雨に入ったこの名古屋では、実際に稼働したところをまだ見ておりませんこの装置が本領発揮するのは梅雨明けからになりそうですね。
さて、実際の生育報告ですが、比較栽培試験、耐病性試験のどちらも、初期の動向は苗の状態に大きく左右され、最初の1週間で大きな違いは見られませんでした。ですが、気になったところがココ
Mリン区では苦土入りスーパーMリンPKを施肥し、一般資材はMリン区と同等のリン酸量となるように施肥しています(マグネシウムは一般資材区の方が多い)。同じリン酸量ですが、葉の葉脈の太さ、目に見える本数など、見た目が全く違います施肥する肥料だけでここまで様子が変わることにビックリしていますどちらの葉が良いのかは、今後の生育で確認することにします
また、トマトではリン酸の効きの違いが見てわかる結果となっています
リン酸が効くと葉が立ちます。下葉は苗の状態が大きく影響していますので、どちらもだらしなく垂れていますが、苗から伸びた部分は葉柄の角度から違いますねただMリン区のトマトは、一番果がずれてしまっているのが気になるところです。この出遅れ分は今後の長期収穫できるかどうかにかかっていますので、長い目で追っていこうと思います続報をお楽しみに