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現代農業~水口から肥料を流し込む?~
こんにちは。
今日のブログはちょっと真面目なお話です。
「最近ブログの内容がゆるいよね」と社内のお姉さんに突っ込まれたワタクシ
信頼回復のためにもカッコイイところを見せなければいけません
で、内容はというと、師走というのに稲作のお話です
現代農業の最新号(平26年1月号)に「流し込み施肥」の記事がありました。
流し込み施肥って何
簡単に言えば、肥料を水口から水と一緒に流す方法。
重い動散を背負って田んぼの中を歩き回る必要もなく、
高齢者でも女性でも誰にでもできる簡単な施肥方法です
詳しくはこちらでも説明しています。
http://www.mizuho.to/manage/wp-content/uploads/2013/07/2f1e70b6635cd54d7ad14cf3dd23116a.pdf
その現代農業の記事で気になった点が一つ。
記事中では硫安を使った流し込みが紹介されていました。
硫安を使うことは、コスト的にも安いし大変有効なんですが、
そのまま流しただけでは大失敗する可能性が…
硫安に含まれるチッ素成分は「アンモニア態チッ素」
水に溶けた状態ではプラスの電荷を持っています。
一方、土壌はほとんどの場合マイナスの電荷を持っています。
農業の世界では「陽イオン交換容量(CEC)」なんて難しい言葉で呼ばれることもあり、
土壌の保肥力を示す値として用いられたりします。
要は、チッ素と土壌はプラスとマイナスで磁石のようにくっつきやすいんです。
硫安だけを流し込んだ場合、全体に広がる前に水口周辺の土に吸着される可能性が高くなります。
土作りがしっかりできている圃場ほどCECが高く、全体に広がりません。
じゃあどうしたらいいの?
ということで、硫安を流す前にマイナスの電荷をもった成分を流してやります。
こうすることで土との間に膜を作ることができ、硫安が圃場全体に行き渡ります。
じゃあそのマイナスの電荷をもった成分って何?
ということでMリンPKの登場です。
MリンPKも流し込みが可能な肥料で、MリンPK中のリン酸は、水に溶けることでマイナスイオンとなり硫安と土壌との吸着を防いでくれます。
流し込み施肥を行う場合は、まずMリンPKを流し込み、圃場の3分の1~半分程度広がってから硫安を流し込むというやり方が必須です
現代農業の記事では詳しく書いてないだけだとは思いますが、
やってみたいな~って方は注意してくださいね
減反見直し、TPP問題….etc
省コスト化のために、元肥一発肥料を使う方、
逆に手をかけて食味を狙う方。
生き残り戦略は様々だと思います。
でも、こういった流し込み施肥も上手く使えれば、食味も省力化も両方実現できる可能性大です。
是非挑戦してみてください